Wednesday 9 September 2009

9.太陽の村アルチ

 ワンラの羊飼いのおじさんにアルチ村で仕事があるという事を聞き、アルチ村まで車で送ってもらう。小さな村々をいくつも通り過ぎる、途中に家が一軒しかない村などもあり、かなり興味を惹かれた。見るもの全てが新鮮で、まるで初めて電車に乗る子供のように、ずっとわくわくしっぱなしだった。スリナガル・ハイウェイに合流し、レー方面にむけてしばらく走り、途中右折をして、インダス川を渡る。間もなくするとアルチに到着した。ここは幹線ロードからも近いこともあって観光客がかなりいる。 アルチは眩しかった。空気がきらきら光っているのだ。

 アルチの村を散策。標高は3150メートル。子供たちもけっこう多い。「ジュレー」と声をかけると照れて家の中にかくれたりする。この村はトラディショナルな文化とモダンな文化が入り交じっている。観光客用の施設は充実している。ゲストハウスあり、ホテルあり、レストランあり、ショップもたくさんある。一番奥まったところからインダス川が見える。アルチ村の入り口からインダス川が見えるところまでは一本の道がつらぬいている。それはローカル色溢れる舗装がされていない細い道なのだ。僕はこの道をフレンドリー・ロードと呼ぶ。村人も観光客もこの道を行ったり来たりする。道の長さは短いので行き来してる間にみんなと顔見知りになり、すぐ仲良くなれる。

 ラダックの村はみんな太陽がよく似合う。さんさんと輝く日差しに白亜のラダッキハウス。フレンドリー・ロードの両側にも白亜の塀があり、それは太陽で照らされて、フレンドリー・ロードは明るく輝き、よりいっそうアルチ村は生命力を高めているようだ。その周りに広がる畑や牧草地。そしてここには深く根付いた仏教がある。昔から変わらない暮らしがここにはある。これは素晴らしい事だと思う。それが大切なことだとアルチの人たちは知っている。そこがまたアルチのすごいところだ。グローバリズムとローカリズムの絶妙なバランスの上で成り立っている文化なのだ。偶然が成しているバランスではなく、アルチに住む人の努力で保たれているバランスなのだ。このバランスが崩れる事をアルチの人たちは恐れている。ラダックにはそのバランスが崩れつつある村も多数あるが、ここアルチではその均衡が村人によって守られている。

Children at Alchi


 アルチの子供たち。最初は照れて隠れたりしていたのだが・・。

Prayer wheel at Alchi


 木漏れ日の中、マニ車がいっぱい。

Sheep at Alchi


 羊さんに注目されてすこし緊張。

Ladakhi house


 ラダッキハウスには太陽がよく似合う。

road at Alchi


 しらない路地の向こうにはなにがあるのだろう。わくわくする瞬間です。

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