Sunday 20 September 2009

20.吊り橋とタルチョ、そして坂の街に関する考察

 ヤーロック村のジミーの友人の家に泊まった次の日の昼、ヤーロック村を後にする。ジミーのバイクの後に乗り、また小さな村々を走りわたる。

 遠くに壮大なラダックの山々を背にしたゴンパが浮かび上がる。ティクセ・ゴンパだ。なかなか素敵な崖の縁に構造物がフジツボのようにへばりついていて、遠景から見える姿はまるで要塞都市だ。斜面構造物フェチな自分には、たまらない光景だった。基本的に僕は日本でいうところの函館とか長崎とか尾道とか小樽とかそんな斜面にある町並みが大好きだ。多分小さい時に毎年坂の街長崎に行っていた時の記憶が刷り込まれているのだと思う。

 ティクセ・ゴンパを通り過ぎ、スタクナ・ゴンパが見えてくる。スタクナ・ゴンパの向こうに吊り橋がかかっている。ちょうどフランス人のカップルが橋を渡り終えるところだった。二人とも70リットルはありそうな、おおきなリュックをかつぎ、トレイル・ストックを持っていた。トレッキングをしているのだ。観光と言えばラダックはゴンパ巡りが有名だが、実を言うと欧州の人たちの間では、ラダックでトレッキングというのが大人気なのだ。ラダックで山中をさまよっていると、よく欧州の人たちに出会う。若い人たちだけではなく、中には、けっこうお年を召した方なんかも、高い山を村から村へトレッキングで巡っているのを、よく見かける。

 僕らは大きなその橋の上で休憩。橋に掛かっているたくさんのタルチョが強風で音をだしてはためいてる。タルチョの向こうに見えるインダス川の風景に息をのむ。

 タルチョって何だろう? ばくぜんときれいだなぁとかチベットぽいなぁとか思った事はあったけど、真剣に考えた事はなかった。タルチョはよく見ると一枚一枚にお経が書かれている。色は青、白、赤、緑、黄の五色。たぶんなんか大切な五つの要素を意味してる事はなんとなく分かる。お経が書いてあるマニ車は回転した数だけ功徳ある。これと一緒でお経の書いてあるタルチョがはためくと功徳があるのかな。

 スタクナ・ゴンパを後にしてしばらく走るとカル村が見えて来た。インダス川の岸辺にある村だ。

stakna gompa


 遠景にティクセ・ゴンパ

bridge


 スタクナ・ゴンパ近くの吊り橋の上で、ロイヤル・エンフィールドとナイス・ガイのジミー

indus river


 吊り橋のタルチョの下からのぞき見るインダス川。

indus river


 インダス川と巨大な岩山とチャンマのコントラストが抜群。

indus river


 インダス川岸のカル村が見えてくる。

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