13.王宮レーと簡単な考察。

　レーの街の中を散策する。ジミーの家はオールド・レーと言われてる地区にある。レーの街の中心に南北にメインバザールがあり、その東側の地区にあたる。オールド・レーはプア・ピープルがたくさん住んでおり、メインバザールから西側の観光客が多く集まる地区とは一線を画している。観光客向けの施設はほとんどなく、レーで実際に生活している人たちを肌で感じ取れる場所だ。

　レーの街は先に述べたようにブッディストが８０パーセント。ムスリムが２０パーセントの割合で生活している。でもブッディストとムスリムはすごく仲がいい。少なくともオールド・レーの僕の知り合いはいつも一緒にいる。白亜のラダッキハウスはブッディスト、ムスリムまったく同じ作りだ。違いは屋上にタルチョが掛かっているのがブッディストの家。掛かってないのがムスリムの家だ。男性は見分けがつかないが、女性は顔をスカーフで隠しているのはムスリムだ。

　ラダックではお互い中が良さそうな宗教だが、精神的歴史的にこえられないわだかまりも持っている。異宗教間ではなかなか結婚がしにくい。実際結婚した例もあるが（ジミーの両親は父がムスリム、母がブッディストだ。結婚は回りがみんな反対したらしい。）

　昔々はラダックではブッディストとムスリムが戦争を繰り返していた。ムスリムの王女がレーの王と駆け落ち結婚をして、戦争が終わったらしい。それ以来ラダックではムスリムとブッディストは仲がいいという興味深い話を聞いた。

　オールド・レーを歩いていると子供が多い事に気づく。カメラをむけると我先にと寄ってくる。レーの未来の担い手はいつも元気だ。

　オールド・レーにて。ジミーの家の門を出たところで野菜を売っていた。

　カメラを向けると我先にと寄ってくる子供たち。

　オールド・レーの子供たち。いろんな人種がいるなぁ。

　レーのシンボル、レー・パレス。王宮跡です。夕日を浴びて凛としたたたずまいです。

　レー・パレスとオールド・レー。