11.さよならアルチと子供たち。

　滞在中ずっとアルチは太陽の中だった。村人も子供たちも文化も全てが僕にとっての太陽だったのだ。そろそろアルチを後にしようと思った。村人とも仲良くなれた。子供たちとも仲良くなれた。羊たちとも仲良くなれた。これで心置きなくアルチにお別れを言える。

　ジミーに迎えに来てもらうために連絡をとらないといけない。アルチの中を探しまわったが電話ボックスはなさそうだ。まっ、当たり前といえば当たり前だが。ショップを一件づつ回りモバイルフォンを持っている人を探す事にした。アルチ村の入り口のところにあるショップのオーナーがモバイルを貸してくれた。感謝！感謝！僕はジミーと連絡を取る。
「ジミー？」
「イエス。今、どこにいる？」
「アルチ。」
「３時間後にはアルチに行ける、待っててくれ！」
　ありがとう。ジミー！！

　まだ３時間あったので、最後のゴンパ造りの仕事をする事にした。何度も何度も石を肩に乗せて運ぶ。鼻歌まじりで、村人と談笑しながら運ぶのだ。アルチの子供たちも、ちょこちょこ僕の後をつけて来る。日本人の観光客がアルチに数人やって来た。石を運んでる姿を見て僕に興味を持ったのか、彼らもゴンパ造りを手伝ってくれた。こんなうれしい事はない。ありがとう！！

　あっ！どうやらジミーが来たようだ。そろそろ僕は行かなくてはならない。アルチよ、さようなら！！

　路地の奥には羊さんが！！のんびり風景です。

　お姉さんが弟のシラミを取ってあげてるところ。

　おとうさんとの２ショット

　姉妹です。いったいぜんたい何人兄弟なんだ？

　今日の主人公はこの男の子。アルチでの最終日はちょこちょこついてくる。