3.洗濯日和

　僕がアクタルと遊んでいると、リビングにクルスンとその妹タイラが入って来た。クルスン兄弟姉妹は全員で５人。男２人、女３人。女性は全員、美人ときている。現在レーに居るのはクルスン、タイラの２人だけだ。クルスンは鮮やかな青色、タイラは薄い緑色のパンジャビを着ている。頭には髪を隠すように色鮮やかなスカーフをくるりと巻いていた。

「今からみんなでいろんなものを洗濯するのよ。」
「洗濯？」
「車とか」
「車？」
「絨毯とか」
「絨毯？」
「服とか、いろいろとね。」

　レーから車で２０分くらいのところにあるシェイ村の中に、広くて自然豊かな公園がある。その公園に、これまたきれいで冷たく気持ちがいい小川が流れており、そこで車やら服やらいろんな有機物、無機物を一緒くたに洗い上げるのだ。そこは気持ちがいい公園なので、ついでにピクニックもできてしまう。ジミーが言うには、洗濯しながら家族サービスもできるという一石二鳥の実に素晴らしい公園なのだ。途中でジミーの親の家によって両親、親戚を車に詰め込んでシェイ村に向かった。

クルスンとタイラ。
ゴシゴシゴシゴシ。
シェイの公園で洗濯。
ゴシゴシゴシゴシ
絨毯やら服やらいろいろと。
ゴシゴシゴシゴシ。
洗えたかな。
ゴシゴシゴシゴシ。
平和な一日洗濯日和。

　ジミーは川で車を洗っている。川の水をバケツでくみ上げ車にぶっかける。そしてタオルでこする。そのくりかえしだ。クルスン、タイラは絨毯や服を洗っている。ジミーの両親も服を洗っている。僕はジミーの車洗いをちょっとだけ手伝ったり、子供たちと遊んだり、子供たちと遊んだり、子供たちと遊んだりしてすごした。昼も近づいたのでみんなでランチにする。

公園でランチ。
チキンバトーにゆで卵。
たまねぎのスライスをつまみながら食す。
みんなの笑い声が聞こえる。
春の風の声が聞こえる。

　食後に絨毯やら服やらいろんな物を干した。そしてみんなで遊んだ。歌をうたったり、クリケットをしたり、サッカーをしたり。

洗濯物は石垣の上に干される。
一つの太陽に話しかけられる。
二つのゆるやかに吹く風に話しかけられる。
三羽の鳥たちに話しかけられる。
洗濯ものは言う。
僕に話しかけないでくれ。
もうすこしここで寝ていたいんだ。