カルギルの街の朝は、タキを焼く匂いと通学の子供たちが行き交う雑踏で始まる。カシミール・ブレッドのタキは、小麦粉を手早くこねて平らに丸く広げ、凹凸をつけたのを、良く熱せられた大きな壷の内側に何枚も貼付けていく。数分でパンに火が通り、こんがりと焼けたパンの匂いが朝のカルギルの通りを漂っていくのだ。茶屋の主人たちはこのこんがりと焼けたのをまとめて仕入れるが、個人客でも一枚、数ルピーで買う事が出来る。茶屋はカルギルの街道沿いにたくさんあるが...
Friday, 15 November 2013
Friday, 1 November 2013
2.更に北へ。
早秋のスリナガルの空港に降り立つ。雲は高く、日差しは強いが、空気はまとわりつかず、引き締まっていて、ところどころに秋の気配を感じさせる。友人のユスフが空港まで迎えにきてくれていた。しかし飛行機は3時間遅れの到着だったので、彼の表情も少し疲れているようだった。街を流しながらアパートに向うのだが、去年に比べて軍と警察の数が多いような気がした。装甲車も主要な交差点に配備されており、ちょっとものものしい雰囲気だ。その事をユスフに伝えると、彼...
