サムラ村の奥にサムラ・ルンマと言われるエリアがあり、そこはサムラ村の中を流れる川をさらに上流に分け入り、渓谷になっているところのさらに細くなっている針の先っぽにその場所はある。昨日クッカルツェ村より花嫁が奪われてこの地に来た訳である。
だが昨日は嵐のような雲行きが花嫁の哀愁に拍車をかけていた訳だが、今日は一転して天候は良く穏やかな春の陽気は二人の門出にぴったりで神様もいきな計らいをしたものだと思った。花婿の家に向かう。花婿の家...
Monday, 30 May 2011
Sunday, 29 May 2011
34.クッカルツェ村の結婚式。
昨日はインドのテレビやラジオは本日来るであろう聖書に書かれてある終末について一日中放送していたが、一夜明けチクタンエリアの週末はありえないほどの幸福で包まれており、その中心のクッカルツェ村は朝より数多くの村からの来客で色めき立っていた。
この村のチクタン城方向に小山がそびえていて、その小山の頂上を仰ぎ見ると一軒の家が建っており、気になるのでそこまで登ると家の周りに人だかりが出来ているので、不思議に思い聞いてみるとそ...
Saturday, 28 May 2011
33.世界の終わりとチクタン・ワンダーランド。
一週間程前よりチクタン村では羊や山羊の放牧が始まった。村中の羊と山羊を集めて一人の羊使いの元、牧草を求めて山に分け入るのだが、この季節が始まると夏が終わるまで一日も休む事無く放牧が続くのだ。だから当然村の朝は早くなる。
僕が朝早くチュルングスで洗濯物を洗っていると下手から怒濤のような複数の動物たちが駈ける音が聞こえてきた時はすでに遅く、彼らを避けるのが精一杯で僕の衣類に沢山の足跡がつく訳だが、そんな事も含めていい朝だと思う。
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Friday, 27 May 2011
32.サムラ城
僕は朝早く起きると、家の手伝いをした。大量の藁を大きな袋に詰めると、おおよそ一つの袋が20キロくらいになり、それを10袋ほど作る。全部で200キロを越える藁の量なのでかなりかさばる。それを一袋ずつ背中に担いでトラックまで運び、すべて積み込むのだ。
聞くところによるとサムラ村まで運び、それらを牛の餌にするそうなので、僕も同乗してサムラ村まで行く事にする。トラックの荷台に乗り込むとさっそく出発した。風切って走るトラックの荷台に朝の...
Thursday, 26 May 2011
31.カルギルの日。
カルギルのポログラウンド(カルギルで一番広いタクシーなどが駐車してある場所)前の道を歩くとカルギル・バザールの道に突き当たるのだが、このT字路の名前をTチョウクといい、ポログラウンドからTチョウクまで道の左側から、なにやらミルク紅茶や塩茶の良香が鼻の周りを遊ぶので、よく見るとそこにはくすんだ赤色やら、はげた緑色やらで塗られた店構えの茶屋が所狭しと立ち並んでいる。
カルギルは茶屋の街でもある。密度はあの喫茶店天国の名古屋を軽く凌...
Wednesday, 25 May 2011
30.ヨクマカルブー村の岩絵。
朝、鳥とヤクの鳴き声に起こされた。僕はテントを出ると水場で頭と顔を濡らし、そこに石けんをこすりつけつつ泡立たせ、くみ上げた冷たい地下水でそれを洗い流す。タオルで濡れた頭を拭きつつ、疲れたような歯ブラシによれよれのチューブから絞り出した物で歯を磨く。
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Tuesday, 24 May 2011
29.ヨクマカルブー村。
「この自転車を押して峠を越えます。」
「自転車を押して峠を越えるのは無理だね。」
茶屋の主人が言うのを僕はチャ・ンガルモーをすすりつつ、どこ吹く風と言うように涼しい顔で聞いている。
「自転車はこのシャカール村に置いて、足だけで峠を越えるのを勧めるね。」
茶屋の主人がそう言うのを横目に、僕はカシミリー・パンのツォ・ツルーにかぶりつきながら耳に入ったほこりを左手の指で掻き出している。
「シュクリ・アラー、ビスミラ・・・」
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Monday, 23 May 2011
28.ダーチェ村の岩絵。
ダーチェ村の岩絵のうわさを村人から聞き、そのうわさを確かめるべくダーチェ村に赴く事にした。最近、次々と岩絵の話を聞き、チクタンエリアのどこにでもあるような気がしてきたが、でも岩絵は希少なものなのである。
このエリアは岩絵がたくさんある特殊な場所というだけで、やはり岩絵が見つかるか見つからないかは砂漠の中の針を探すような希少な可能性なのだ。自転車に乗りダーチェ村へ向かったのだが、途中のサムラ村でも面白い話を聞いた。サムラ村の裏に...
